日本は同調圧力の酷い国だとよく言われる。
古くは「五人組」を持ち出して非難されたりもする。
「出る杭は打たれる」の諺が示す通り、
目立つ者は足を引っ張られ、画一化を強要される。
しかし私は日本の同調圧力には別の面があると考える。
日本はイグノーベル賞の常連である。
変なことをやる人、奇人変人の類に寛容な国でもある。
この二面性に理由が隠されていると思う。
ちなみに同調圧力とは↓
地域共同体や職場などある特定のピアグループにおいて
意思決定、合意形成を行う際に、少数意見を有する者に
対して、暗黙のうちに多数意見に合わせるように誘導する
ことを指す。(byウィキ)
先日話題に上がった、
「韓国の女子高生が同級生に日本製品不買を強制する」
これなどは同調圧力の好例だ。
自分と相容れない他人の趣向に介入してるわけだから。
日本の同調圧力に関しては、
「自粛警察」の例が一番分かりやすい。
他人にマスクをしろ、と執拗に強要するのは何故なのか。
―――自分に被害が及ぶからである。
これは「周りに合わせろ」という言葉通りの圧力ではない。
回り回って、自分に被害が及ぶから止めさせたいのだ。
自分に実害がなければ、放っておくだろう。
では「茶髪の学生が髪を黒く染めるよう学校から強制される」
という、よくある問題はどうだろうか。
ここに関与しているのは「髪は全部黒でないとおかしい」と
いう圧力ではなく「それが問題になって責任が生じると困る」
故に「面倒を起こすな」という学校側の心理である。
自分(達)に影響がないことには超無関心。
この「二面性」が日本人の同調圧力における原理になっている。
日本でBLM運動が不発なのも当然だろう。
自分達には関係ない話なのだから。
日本人は「自己責任」という言葉が大好きだと思う。
「自己責任」が遂行されている間は実に寛容な民族だ。
しかし「自らが責任を取る」となると話は別だ。
そこに日本の「同調圧力」は発生するのである。