2021年05月10日

日本の「同調圧力」

日本は同調圧力の酷い国だとよく言われる。
古くは「五人組」を持ち出して非難されたりもする。
「出る杭は打たれる」の諺が示す通り、
目立つ者は足を引っ張られ、画一化を強要される。

しかし私は日本の同調圧力には別の面があると考える。
日本はイグノーベル賞の常連である。
変なことをやる人、奇人変人の類に寛容な国でもある。
この二面性に理由が隠されていると思う。

ちなみに同調圧力とは↓

地域共同体や職場などある特定のピアグループにおいて
意思決定、合意形成を行う際に、少数意見を有する者に
対して、暗黙のうちに多数意見に合わせるように誘導する
ことを指す。
(byウィキ)

先日話題に上がった、
「韓国の女子高生が同級生に日本製品不買を強制する」
これなどは同調圧力の好例だ。
自分と相容れない他人の趣向に介入してるわけだから。

日本の同調圧力に関しては、
「自粛警察」の例が一番分かりやすい。
他人にマスクをしろ、と執拗に強要するのは何故なのか。

―――自分に被害が及ぶからである。
これは「周りに合わせろ」という言葉通りの圧力ではない。
回り回って、自分に被害が及ぶから止めさせたいのだ。
自分に実害がなければ、放っておくだろう。

では「茶髪の学生が髪を黒く染めるよう学校から強制される」
という、よくある問題はどうだろうか。
ここに関与しているのは「髪は全部黒でないとおかしい」と
いう圧力ではなく「それが問題になって責任が生じると困る」
故に「面倒を起こすな」という学校側の心理である。

自分(達)に影響がないことには超無関心。
この「二面性」が日本人の同調圧力における原理になっている。
日本でBLM運動が不発なのも当然だろう。
自分達には関係ない話なのだから。

日本人は「自己責任」という言葉が大好きだと思う。
「自己責任」が遂行されている間は実に寛容な民族だ。
しかし「自らが責任を取る」となると話は別だ。
そこに日本の「同調圧力」は発生するのである。
posted by にょん at 06:15| Comment(0) | わたしはこう考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする