2020年01月13日

日本というガラパゴス国家について

日本は大国ですか?と聞かれたら、大方の日本人は
「違う」と答える気がする。
しかし小国でもないし、途上国でもない。
先進国だが大国かというとちょっと違う気がする。
経済大国という言い回しはあるが、国自体は中規模で
場所が場所だけに古い辺境国の一つではある。
要するに大きなガラパゴス国家なのだ。

「親日派のための弁明」を書いたキム・ワンソブ氏は
日本人が自らの国を「アジアの小さな国で」と言うのを
知って驚いたそうだ。
キム氏はこれがGHQによって戦後植え付けられた自虐的
歴史観によるものだと書いている。
「アジアの小さな国」という認識は私にも長い事あった。
実際、国際社会での日本の存在認識はとても低いように
宣伝されていた時代が長かったと思う。
国内は復興に手一杯で、庶民は外に意識を向ける暇も
お金もなかっただろう。
ようやく国内が落ち着き、華やかになったのは
1970年の万博の頃からだろうか。

日本初の人工衛星おおすみは、1970年2月に内之浦の
宇宙空間観測所から打ち上げられた。
アメリカによって航空機の技術開発を禁じられたため、
その技術を宇宙開発へ、そして新幹線開発へと繋げたのだ。
日本人とは何とも勤勉で努力を惜しまない国民だろうか。
この努力を無に返そうとした民主党政権は恥を知るべし。
おおすみ打ち上げは、私の両親も見に行ったそうだ。
赤ん坊だった自分にはまったく記憶がないのが残念だ。
あの仏頂面した亡き父親が、大喜びしたらしい情景も
見てみたかったと思う。

ところで中共国(特に隣国)では日本はこの30年の間に
滅亡する予定だったらしい。
確かに債務残高 対GDP比は240%、債務残高:1285兆円
(2018年)で巨額である。
しかしいまだにGDPは3位のままで滅ぶ気配は皆無。
ちなみに対外純資産(資産-負債)は2019年で
341兆5,560億円(対前年末比+12兆2,540億円+3.7%)
の世界ぶっちぎり1位である。
このカラクリに関してはたろさの解説が分かりやすい↓

麻生太郎氏による「日本の借金」の解説 (2010年)
https://eco-notes.com/153

さて個人的意見ながら、どこかで同じような意見を
見たので今更ながら書いてみる。
日本は長い間、アメリカに頭を押さえられてきた。
生き残るには協定するか、独自路線を見つけるしか
日本の産業界には道が無かった。
高いが頑丈で耐久力を持つ日本製品は、その良さが
世界に広まるまで時間がかかったのだ。
その間にも世界からは圧力をかけまくられてきた。
特に急成長した時代は酷かった。
アメリカは自国を脅かす相手を絶対に許さないからだ。
ここで日本の成長は緩やかになった。
中国に席を譲り、遥かに退くことで摩擦をさけた。
GDP3位は実においしいポジションである。
近づきでもなく、離れすぎでもない。
これは故意か、単なる偶然か?
取り合えず日本が安定した位置を手に入れたのは
確かである。

停滞しながらも隙間を縫うように技術革新を続け、
シュア率100%を持つニッチ産業があったりする。
この国は呆れるほどにガラパゴスだ。
日本人は大人しいと言われる。
その大人しい日本人が大戦では残虐非道に、
言い方を変えれば勇猛果敢に戦った。
国民性が1世紀ほどでそうそう変わるものだろうか?
おそらく変わるものでは無い。
中国では「群れで逃げる時は全員一方向に逃げるので、
日本人は犬、中国人は全員ばらばらに散るので、豚」
と言われているらしい。
ちょっと分かる気がする。
では今の日本人は眠った振りをしている犬だろうか。
……いずれ鎖を千切って走り出すその時まで。
posted by にょん at 19:49| Comment(0) | 日本の問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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