2020年01月16日

「子供を育てる」、なら平安時代はどうだろう?

日本の少子化の根本要因は「少母化」
──既婚女性の子どもの数は実は減っていない

      (ニューズウィーク日本版)

既婚女性の出産数は減っていない。少子化の真の要因は、
人口減少・未婚化による「少母化」ということになる

         🔶

これはちょっと注目すべき記事。
国勢調査によると30年間で、既婚女性が持つ子供数は
だいたい2人で変化はないらしい。
変わったのは母親の絶対数だ。
未婚、晩婚が進んだから当然の話なのだが、
つまり少子化の問題は「少母化」という事だ。
国は育児援助の政策を始めているが、これは二人目、
三人目を望む人にはやるべき事である。
しかし、そもそも結婚しない、子供を持ちたがらないと
いう問題への根本的な解決策にはつながらない。

ヤフコメを読めば実に分かりやすい。
日本では今でも結婚した途端に、家事・育児・仕事・
世間との付き合い・介護などが女性側にだけ、どっと
押し寄せてくるのである。
今時よほどのお花畑でなければ「何が何でも結婚!」
などと考えてる女性は少ないだろう。
しかも仕事好きなら一大葛藤必須である。
低所得の男性は「この給料では……」と絶望し、
おまけに男性の「子供化」が実に深刻だ。
つまり父親になりたがらない男性が増えた、もっと
言うと結婚しても子供もままで暮らしたがる人間が
増えたという現実がある。

結婚しても生活費は半々(給料格差があろうとも!)
自分の趣味には無制限にお金を使う、
親の介護問題には興味が薄い(妻がすると思ってる)
ちょっと手伝っただけで家事もしていると豪語。

手近を見まわしただけでもこんな感じ。
最も本人達にその意識はほとんど無く「両親も回りも
そうしてるのに、なぜ嫌がるのか分からない」らしい。
同時に女性側の娘離れ出来ない親が増えたという面も、
見過ごせない点だろう。
もしくは娘本人が。
婿はいらないが、娘と可愛い孫は帰ってきて欲しいと
切に願っている親御さんは多いようだ。

この現状が少母化を生んでいるならば、解決策は何か。
小手先の金をいくらばら撒いても、少子化は止まる気配
が見えないし、高齢化は更にその上をいく。
しかし「子供」だけを家族制度というものから切り離して
みれば、また別の切り口が見えるのだ。
面倒を見る「だけ」の我儘亭主はいらないが、
我が子は欲しいと考える女性は実際多い。
だが実際難しいのは二重の重圧のせい。
未婚のまま子供を持つと、まず経済的に、世間的に、
苦労をするのが目に見えている。
ならばその枷を取っ払ってしまえば良いわけだ。
この「世間の目」は、かなり強固で逆らえないと感じて
しまうが、常に時代は流動している。
タブーだった同性婚すら認めた国だってあるのだ。

平安時代、貴族の娘は家にいて婿は外から通ってきた。
子供達もそこで安心して育てられた。
三世代同居だが肉親のみなので、まず嫁姑問題が無い。
娘が働く為のバックアップも出来る。
婿は外で働き、やがて出世し落ち着いたら家を持ち、
家族を呼んでまた新しい家庭を作る。
個人的には良く出来たシステムだと思う。
現在でも離婚や様々な理由で、親と同居している女性は
多いが、経済的な事が無ければ環境はいいと知人談。
この形態に男性を絡めればいいと思うのだ。
ただしこれは母権制なので、残念ながら現在の男性主権
制度からは受け付けられないかも知れない。
それも一つの家族の在り方だと認める空気が作られれば
もう少し自由な風通しになるのだが。





posted by にょん at 08:44| Comment(0) | 日本の問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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