「24年組」という言葉をご存じですか?
1970年代初頭、少女漫画に新しい感覚を持ち込んだ
昭和24年頃生まれの女性漫画家達の呼称です。
萩尾望都、竹宮恵子、青池保子、大島弓子、山岸涼子、
木原敏江、山田ミネコ他、いっぱいおられます。
大御所ばかりですね!
いまだ第一線で活躍してる方も多い。
彼女達が現在の少女漫画という世界の基礎を築いたと
言っても過言ではないと思います。
以前読んだ書評の中に、
「24年組が成しえた最大の功績は、少女漫画の世界に
SFという概念を持ち込んだことだ」というのがあって
私は大きく頷いたものです。
他にもファンタジー的要素や、何より同性愛という
概念を少女達に広めた功績は大きいと思います。
彼女達の存在無くして「ヤオイ」という日本特有の?
文化は育たなかったといえましょう。
さて、SFです。
私のSFへの入り口は、萩尾望都さんの漫画でした。
レイ・ブラッドベリの「火星年代記」が大好きでね。
火星にね、空気を作り出すために木を植えまくる
男の人の話があるのですよ。
木がワッと育っててね、空気が惑星中に広がるの。
広がるレモンの香りすら嗅げそうな描写に、
本当にうっとりしたものです。
萩尾さんはブラッドベリをいくつも漫画化されてて、
哀しい恐竜が灯台を壊す「霧笛」とかありますけど、
「ウは宇宙のウ」だったかな?
単行本の後書きに「これは女性と宇宙というテーマを
描いた画期的な作品」とありましたね。
確かにそれまでは無かったように思います。
恋愛物とかスポーツ物以外、つまり現実世界以外にも
世界は広がっていると知らしめてくれた少女漫画は。
萩尾さんの漫画で有名なのは「ポーの一族」とか
「11人いる!」とかでしょうか。
私は「レッド・セイ」という漫画が好きでした。
地球人のふりをして潜伏していた火星人の少女が、
紆余曲折の末、火星に帰る話なのですが、
火星が壊れて自身も肉体を失っちゃうのです。
しかし、これ結末が実に女性らしい発想でして。
ネタばれすると「仲間の火星人の男の子が女体化
(火星人はESP持ち)して子宮にセイを取り込み、
再び火星人として生みなおす」のです。
読んだ当時、私はうなりましたね。
これは女性だからこその発想ではないでしょうか。
そして生まれた後、以前の仲間がこう問いかけます。
「これはセイか?それとも別の人格なのか?」
答えは明かされずに物語は終わります……
宗教的な問いかけも併せて素晴らしい余韻を残す
作品ですが、初版は1980年です。
何と40年前Σ(゚Д゚)
凄い……
今読んでも遜色ないSF作品ですよ。
本当にいいものは時代を超えるのですね。
※追記より、もう様へ個人的コメありです(^^)/
それから拍手を有難う御座いました!
<もうさま>
2000年代は特に少女漫画と少年漫画の境目が、
かなりあやふやになった気がしますね。
少年誌が女性化したというか。
少女漫画が画一化しちゃったのは、
個性を求める女性漫画家が発表の場を少女誌から
青年~女性雑誌に移したのが大きいのかも。
いやはや、女性誌はいまや何でもありですもんねww
青年誌より規制緩いと思いますよ(多分)
わお!
日出処の天子、ご存じですか!(゚∀゚)
あれで古代史に転んだ人も多いでしょう。
有名処ですけど、山岸さんの絵柄は人を選ぶかもww
あの方はホラーのやつがもっと怖いです。
エロイカは私もいまだに読んでます。
めちゃ面白いのですが………馬面が………
姉が持っていた「私を月に連れてって」はほんとに面白かったですね。
超能力物は好きでしたし、科学的にも凝っていたので好きな要素満載でした。
でも、その前に少女漫画にハマらしてくれたのは、曽祢まさこ先生の「不思議の国の千一夜」でしたね。
SFではありませんが、ファンタジーの世界が面白くて、少女漫画の門戸を開けてくれました。
「僕の地球を守って」も面白かったですよねー。